〜〜〜 ビアトリクス・ポターの聖地を巡る旅(2018年6月) 〜〜〜
3日目(6/19) 湖水地方 ボウネス・オン・ウィンダミア〜ニアソーリー〜ホークスヘッド〜コニストン
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▼モス・エクルス湖へ向かう道中にも絵本の舞台が続々登場 ヒルトップ農場を堪能した後、その隣には『あひるのジマイマのおはなし』で描かれたタワー・バンク・アームズ、その先に『パイがふたつあったおはなし』や、『こねこのトムのおはなし』で描かれたバックル・イート、そしてニアソーリーのポストがあります。 ![]() タワー・バンク・アームズ(Tower Bank Arms) ![]() バックルイート(Buckle Yeat) ![]() ダッチェスが立っていた玄関先の横に、何故かマグレガーさんが! ![]() ニアソーリーのポスト このポストは、1928年に出版された『ピーターラビットの暦本』の2月の挿絵として、ピーターラビットとそれを見守るフロプシーたちが描かれ、そしてこの作品が広まることで一躍有名になりました。ここに来たらピーターと同じ構図でポストカードを出してみたいと思うことでしょう。私も2003年に訪れた時、このポストに投函しました。 ![]() ポストまでやってきたら、後ろを振り返った先につながる道路へと進んでいきます。この道は、ストーニー通り(Stoney Lane)という通りで、ポストを背にして右側に『「ジンジャートピクルズ屋」のおはなし』の舞台となった雑貨店がありました。こちらは改築され、昔の面影が少し残っているだけです。 ![]() そして通りを少し先に進んで振り返ってみると、『ひげのサムエルのおはなし』で、ヒルトップハウスを逃げ出したサムエルとアナ・マライア夫妻が後ろを振り返った先にビアトリクスが立っている、そんな場面を思い起こします。 ![]() さらに先に進んで、右側に横丁が見えてくるとそこは鍛冶屋横丁で、『「ジンジャートピクルズ屋」のおはなし』で、ピクルズが巡査にばったり出会う場面です。 ![]() ストーニー通りをさらに進むと、少しずつ登り坂になり、左手にB&Bの「ベルグリーン」があります。ここはビアトリクスがヒルトップハウスを改装中に宿泊した場所です。 ![]() 右手に見える「カースルコテージ」は、ビアトリクスが結婚後移り住んだ場所です。 ▼ニアソーリーの永遠に変わらないと思った景色に変化が ![]() そして『ひげのサムエルのおはなし』に描かれたバレイショさんの納屋は、なんだかおしゃれなコテージに変わっていました。 ![]() 目の前のゲートの先は、舗装されていない道となり、いよいよモスエクルス湖へと続きます。舗装されていない道路に入る前にゲートがあり、ここは『こねこのトムのおはなし』で描かれたドレーク一家が立ち去っていく場所です。 ![]() ひとつ上の写真と同じ場所ですが、私が2003年に訪れた時の様子。この道の両脇におしゃれなコテージが建ち、この辺りの雰囲気が変わってしまいました。まったく変わらぬ景色の存続は、様々難しい事情があったかもしれませんが、少し残念です。 さて、ドレークとジマイマとレベッカが向かった先にあるモス・エクルス湖へ、私達も「ぴたり、ぱた、ぱたり、ぱた」と目指しました。 |
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| モス・エクルス湖へその1(完) | |
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▼モス・エクルス湖まで道のり ニアソーリーのメイン道路から徒歩約30分のところにあるモス・エクルス湖は、ニアソーリーの絵本に描かれた舞台の各所をたどりつつその先にあります。 ストーニー通りよりその続きです。目の前のゲートの先は、舗装されていない道となります。ツアー参加の皆さんには「汚れても大丈夫な靴を別にご用意ください」とお願いしておきました。この日は特に靴が汚れるほどの酷い状態ではなかったのですが、突然雨が降ったり気候の変動が激しい地域なので、靴の予備があれば便利です。 ![]() ストーニー通りは、写真を見てもらっても分かる通り、緩やかな登りとなります。 ![]() ここを少し登ると、右手に樹洞のある大木がありました。ブラウンじいさまの住処のような樹洞で、もしかしたら本当にフクロウが住んでいるかもと思うほどでした。 ![]() モスエクルス湖へ続く道は、英国のフットパスでもなく、農場のトラックなども普通に行き交う道ですが、このように閉じられているゲートがあれば、ゲートは動物が勝手に逃げ出さないために設けられているものなので、開けたら必ず閉めれば通行は自由に行えます。先頭を歩いていた河野先生が率先してゲートを開けてくださいました。 ![]() このゲートの隣にあるもうひとつのゲートは、ニアソーリーの隣町ファーソーリーに向かう道です。ウィンダミア湖の方角(逆の方向)に進む道になりますのでご注意ください。 ![]() 左手の森の中へと通じる分かれ道のような個所もありましたが、特に道標はなく、私達は先生がいらっしゃったので迷うことはありませんでした。 ![]() この分かれ道を過ぎた辺りから、ゴツゴツとした岩が見え始めます。 ![]() その先にやっと道標がひとつありました。クリフ・ハイツ(Claife Heights)は、モス・エクルス湖の先にあるこの山の山頂(標高270m)で、湖(The Tarns)は、モス・エクルス湖を含むこの先も湖がいくつかあるのでこのような表現になっています。ですので、The Tarnsを目指し右の方向へ。 ▼モス・エクルス湖 ![]() モス・エクルス湖(Moss Eccles Tarn)は、ビアトリクスが1913年に購入した湖で、現在ナショナル・トラストが管理しています。 初めて湖水地方に訪れた2001年は、口蹄疫の影響で立ち入り禁止で、最初のゲートが閉じられたままでしたた。そして2回目に訪れた際は、道がよく分からなくて断念しました。そして3回目、河野先生の案内でようやくモス・エクルス湖にたどり着きました。 ![]() 朝は素晴らしい天気だったのに、段々と雲行きが怪しくなり、絵画のような美しさにはなりませんでした。 ![]() 『こねこのトムのおはなし』で、脱げたトムたちの服を探している場面にスイレンの葉が描かれています。6月はスイレンの花が開花する時期で、私達も水面に目を凝らすと、白い美しい花が咲いていました。 ![]() この湖に植えた赤と白のスイレンは、ビアトリクスが姪のナンシーと植えたものだそうです。ようやく訪れることができたモス・エクルス湖は、とても静かで自分が立てる物音が、辺り一面響き渡るほどの静けさです。対岸の木立と空と水面が織りなす美しい景色に、例え曇り空だとしても吸い込まれそうでした。 ▼モス・エクルス湖はビアトリクスの憩いの場所 ビアトリクスは、夏の宵に、夫ウィリアムと散歩で訪れ、湖面にボートを浮かべ、ウィリアムは釣りに勤しんだとか。一日の疲れが癒されるそんな大切な場所のひとつだったに違いありません。私もやっとここにたどり着くことができ、幸せな気持ちに包まれました。 それからもうひとつ気になっていた箇所は、『キツネどんのおはなし』の冒頭、キツネどんの冬と春先の棲家があるとされた「オートミール・クラッグ(日本語訳:いわやまのてっぺん)」の下のブル・バンクスとあり、このオートミール・クラッグがどこなのか特定できればいいなと思っていました。 地図を見ると、モス・エクルス湖へと続く道の左側の森が「オートミール・クラッグ」となっているのですが、森の手前に岩石が露出している場所があり、ビアトリクスが残した最大のヒントである「岩のトップがテーブル状になっている」という点。 ![]() ここがオートミール・クラッグだったらいいのになぁという場所。河野先生に確認したところ、ニコニコ笑って否定も肯定もされません。きっと「そこは違うと思うよ」という意味だと思います。もっとこの辺りをじっくりと観察して調査しなければ分からない場所のひとつなんだろうと思います。初めて行ってちょこっと見ただけでそうではないかと思ってしまうぐらい、絵本の魔法にかかっている証拠ですね。実際、こんな見晴らしの良い場所に、ミスター・トッド(きつねどん)が住処を作るはずがない。 ▼道中で見つけた草花 ![]() バターカップ(キンポウゲ)。あちこちに黄色の可愛い花が咲いていました。この花は毒があり、草食動物が食べると中毒になるため、野生のうさぎも食べません。こうして一面バターカップのお花畑になります。 ![]() フクシアの花もちょうど開花を迎えて、美しい景色に色どりを与えていました。 ![]() 帰り道、ニアソーリーの様子が見下ろせる場所、家の屋根が風景に溶け込み絵画のような美しさです。町全体で見渡すと、新しく建てられたコテージも悪くありません。 ![]() そして、目の前が開けた場所で、遠くに目を向けると、右下にヒルトップショップの屋根が見えます。さらに向こうに広がる丘と森は、ジマイマの森です。『あひるのジマイマのおはなし』で、ジマイマが木のてっぺんすれすれに飛んだ丘も、ここからだと遠いですが良く見えます。 ![]() ヒルトップハウスの2階の窓から、私達がいる場所は『ひげのサムエルのおはなし』で、屋根の上から見える景色のように見えているはず。その道を私達は散歩しました。 ![]() この後、私達はニアソーリーに戻り、河野先生の車で先生が宿泊されていたコテージへと向かいランチとなりました。前日にボウネスのパン屋「CORNISH BAKERY」で購入していました。タワーバンクアームズでランチも食べられますが、人数が多いため予約しても1時間半ぐらいはかかると調査済みでしたので、時間節約でこのようになりました。 ![]() こちらは先生の奥様お勧めの「スティッキーチョコレートプディング(Sticky Toffee Pudding)」をいただきました。カートメル(Cartmel)と言う町にある、人気のスイーツだそうです。チョコが苦手な私ですら、濃くがあってしっとりして美味しかったです。ご馳走様でした。 ▼再び絵本の舞台へ ![]() 再びニアソーリーのヒルトップ農場チケット売り場まで戻り、『こぶたのピグリン・ブランドのおはなし』に描かれた三叉路へ。ニアソーリーのメイン道路をエスウェイト湖方面へ曲がり、徒歩5分〜6分ぐらいのところにあります。 『パイがふたつあったおはなし』で、ダッチェスが花束を持ってリビーの家の前に立っている場面が描かれた場所を、先生に案内していただこうと思っていたのですが、ここは私有地なので難しいとのことでした。書籍などで紹介されたこともあり、この場所を探して住民の方々とトラブルがあったのでしょうか?残念です。 ![]() こちらは、ビアトリクスがニアソーリーに初めて避暑に訪れた際に滞在した屋敷で「イースワイク(Ees Wyke)カントリーハウス」です。ビアトリクスが滞在した当時は、「レイクフィールド(Lakefield)」という名前でした。こちらは宿泊可能で、2003年に来た時はここに宿泊しました。 ![]() 『パイがふたつあったおはなし』に、ダッチェスの家の扉として描かれた旧郵便局のドアと、その手前はリビーがバターとミルクを運んだ「ポスト・オフィス・メドウ(Post Office Meadow)」。旧郵便局の前にある牧草地なのでそのような名前がついてます。 9時半に到着して14時10分まで、ヒルトップ農場その1〜その11、モスエクルス湖へその1〜その2まで、ここまでがニアソーリー散策に費やした時間と内容のご紹介でした。河野先生は、午後からお仕事があるとのことで、この日のガイドはここでおしまいとなり、予め予約していた夕食で再び合流することになりました。 次にビアトリクスが最も愛した湖「エスウェイト湖」へ立ち寄った後、ホークスヘッドへと向かいました。 |
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| モス・エクルス湖へその2(完) | |
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